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事業実績 » 家老屋敷遺跡を生かしたまちづくりの調査研究(2008年度)
歴史的文化資源の維持活用をはかることを目的に、「松江市歴史資料館建設問題」について調査研究を行なった。
歴史資料館の建設予定地から、重要な家老屋敷跡が発見されたが、松江市は従来からの主張どおり、記録保存にこだわり、建設計画の大幅な変更をしない方針を示した。そこで、時間的制約等あったが、松江市におけるまちづくりの観点からその遺跡を一部でも生かしたかたちで残せないかと調査研究を始め、検討を重ねた。
資料収集および情報収集
- 島根考古学会と協力して資料や情報を収集した。
- 松江市がインターネット上で開示している情報などを収集した。
調査研究および分析
- 遺跡発掘現場において、専門家(田中義昭島根考古学会会長。当財団理事)による調査研究を行なわれた。
- 平成20年8月、近代考古学の権威である専門家(坂誥秀一立正大学名誉教授、池上悟立正大学教授)を遺跡発掘現場に招聘し、現地視察および分析を依頼した。視察後、坂誥秀一名誉教授により、この遺構は“後世に残すべき「松江の宝」”と評価された。
- 現地視察の模様などは、新聞やテレビをはじめとして各種媒体で報道され、地域住民のみならず、全国的に情報が伝わった。土盛等して遺跡の約70%は地下で保存されるという結果にはなったが、行政主導の安易なまちづくり計画に警笛を発することができたと同時に、地域住民の関心を集めることができるなど、一定の成果が得られた。
公表
- 講演会や見学会を実施して、調査研究結果を公表した。
- 調査研究結果やマスコミ報道などをデータベース化したので、それらについては翌事業年度以降インターネット上で公表することとする。
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