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◆意見陳述「島根県斐伊川水系整備事業視察意見交換会」 2010-03-08 

2010年3月8日に開催された「島根県斐伊川(ひいかわ)水系整備事業視察」(主催:公共事業チェック議員の会)の意見交換会において、山根治理事長が反対派住民代表の一人として出席し、「大橋川改修事業は必要か?」と題して意見を陳述した。

◆公共事業チェック議員の会「島根県斐伊川(ひいかわ)水系整備事業視察」の概要

「やまたのおろち」の出雲神話に登場する暴れ川斐伊川は、古来から氾濫を繰り返してきました。
上流の尾原ダム(総事業費1510億円)と志津見ダム(総事業費1450億円)(いずれも2010年度完成予定)、中流の神戸川への分流堰(2008年度着工)、下流の大橋川拡幅を併せて「三点セット」と国交省は呼び、三つ全てをやらなければならないとの姿勢を貫いています。

◆参加議員

◆スケジュール

 なお、山根治理事長による意見陳述の概要は以下の通りです。

◆山根治理事長による意見陳述の概要 「大橋川改修事業は必要か?」

  1. 斐伊川治水事業(全体)
    1. 総事業費 7,242億円
    2. B/Cのチェックを入れると、許容事業費は1,000億円未満となる。6,000億円以上の水増し。水害被害額の大幅な水増しによって、B/Cの値を粉飾。
    3. 違法(政策評価法)。
    4. とりわけ、出雲部(放水路関連)の水増しが顕著。
      (実際:100億円 → 見込:1兆6,000億円)
        - 昭和47年水害の実績値と1/80の見込値
      ⇒160倍の水増し
      400億円の追加事業(2,100億円(H19.11.30) → 2,500億円(H20.7))。
  2. 大橋川改修事業
    1. 総事業費 270億円→714億円
    2. B/Cのチェックを入れると、許容事業費は50億円未満(ダム、放水路完成後はゼロ)となる。600億円以上の水増し。
    3. 松江部(大橋川改修関連)の水増しは、
      (実際:200億円 → 見込:3,900億円)
        - 昭和47年水害の実績値と1/80の見込値
      ⇒20倍の水増し
    4. 尾原ダムと放水路が完成すると、治水事業としての大橋川改修事業は不要である。
      1. シミュレーション(国交省、H20.2.25公表。S47年、2点セット)。但し、放水路は950t/s(2,000t/sのうち)の放水を前提としている。
      2. 放水路(2,000t/s)について、1,100t/sの放水にするだけで十分。
    5. 松江部の水害の実態
      1. 人的被害はない(土石流、津波等はない)。宍道湖が巨大なクッションの役割。
      2. 水害の集中する地域は中心市街地。
        1. 急速に増えた空き地。
        2. 新築、増築の際に地上げをして水害に備えている。
        3. 築50年以上の老朽家屋。
        4. 湖岸堤の嵩上げ。
          ※(ア)~(エ)によって、実際の水害被害はほとんどない。仮にあったとしても、わずかの負担の水害保険で十分。
      3. 国交省、松江市は、水害被害額(見込)とその詳細を明らかにしていない。
  3. 中海護岸改修事業
     不要。被害なし。(参考図: 2.便益の算出方法~年平均被害軽減期待額の算出方法②~)
  4. 結論
     斐伊川治水事業(全体)自体が典型的なムダな公共事業である。とくに、最近になって水増しされた放水路の400億円は直ちに執行停止にすべきであり、未着手の大橋川改修事業と中海護岸改修事業は治水に関しては不要なものであり、事業廃止とすべきである。

◆参考資料

※調査研究結果として参考資料を公開いたします
  1. 意見陳述「島根県斐伊川水系整備事業視察意見交換会」:意見陳述書き起し

◆リンク

  1. 『疑惑のダム事業4,600億円』-八ッ場ダムの費用対効果(B/C)について
  2. 『平成20年度八ッ場ダム建設事業再評価-4回目』国土交通省
  3. 『公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針』(平成16年2月)国土交通省
  4. 『治水経済調査マニュアル(案)』(平成17年4月)国土交通省
  5. 『CVMを適用した河川環境整備事業の経済評価の指針(案)』(平成20年5月)国土交通省
  6. 『平成20年度八ッ場ダム建設事業再評価-4回目:事業評価監視委員会公開資料』国土交通省
  7. 『平成20年度八ッ場ダム建設事業再評価-4回目:費用便益分析に関するバックデータ』国土交通省


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